恋は異なもの味なもの


by momobungo

真夏の夜の夢

トラバでボケましょう2008夏秋 レベル7

こちらはオープン参加ということで、一つ大目に見てください。




~~~~~~~~~~~~~~~

『生年は百に満たず
 常に千歳(せんざい)の憂いを懐(いだ)く
 昼は短く夜の長きに苦しむ
 何ぞ燭(しょく)をとって遊ばざる』









いい年して道の真ん中で転ぶのは、かなり気恥ずかしいものだ。
誰も見ていないのに「あいててて」なんて声をあげ、大げさに膝をさすってみる。
しかし、なんでこんな道の真ん中で転んでしまったのだろう。
いつも通っている道だし、転ぶような段差なんて無かったのにな。
痛む足もとに目をやると、アスファルトに見慣れない窪みを見つけた。
直径10cm程の穴が道に開いている。これは、何だ?
僕はその穴に手を伸ばし、触れてみようとした。

その時
なにか密林の奥に巣くう猛獣が立てる、咆哮のような声が聞こえてきた。





ごえぇぇむりゃぁぁぁぁうぉりゃぁおぉぉぉぉぉ!!!!!




僕は殺気を感じ、目を空に向けた。
逆光になって何か見えないが、何かが僕に向かって飛んでくるのが目に入った。
それは鈍い光を反射し、ぐんぐんと大きくなってきた。
つまり、僕に向かってきた。僕は身の危険を感じ、立ち上がる。
と同時に、僕の足もとの穴に、重い衝撃とともに何かが突き刺さる。
な、なんだ?これは?








よく見ると、それは






ハンマー投げのハンマーだった。







「また80mを超えられなかったか。」

「あ、あなたは・・・・

2年連続、オリンピックで上位選手がドーピング違反で失格したため
繰り上げでメダルを獲得しそうな・・・・






KOJI 村武士!

「ご都合的な説明、ありがとう。」

「なんであなたが、てか、どうしてこんなところでハンマーなんか投げてるんですか。」

村武士は股間のハンマーを弄びながら答えた。
つまり投げたハンマーと持ち歩くハンマー、2つ持っているらしい。

「私は金メダルを期待されながらも、本番の緊張感に耐えられず
いつも繰り上げでしかメダルが取れない。だから平常心を保てるよう、
いつでもどこでもハンマーを投げる訓練をしているんだよ。」

「こんなところでハンマー投げたら危ないじゃないですか。」

「大丈夫。80m超えないから。」

「それじゃ意味ないじゃん。」



ゆっくりと僕に歩み寄ると、村武士は僕の足元に転がるハンマーを拾い上げる。
鉛色に輝く鉄球はアスファルトに深くめり込んでいる。
「むん。」
村武士はハンマーの握りを掴むと、上腕に力をこめ引き抜こうとした。
地面にめり込んだ鉄球の周りのアスファルトにひび割れが生じる。
ひび割れは村武士の力に随い、徐々に大きくなっていく。
蜘蛛の巣のように広がり、やがて僕の足元もひび割れてきた。
やがて僕の足元は重力に従い、地の底へと崩れ落ちて行った。

声を上げる間もなく、僕は暗闇の中に堕ちていく。





そこは奈落の底か





どれくらい堕ちたのだろう。
暗闇は時間の感覚も上下の感覚も失わせ、僕はただ漆黒の闇に浮かんでいるかのような奇妙な浮遊感を感じて漂っていた。一向に穴の底に着つかない。
どれくらい深い穴なのか
どれくらい堕ちたのだろうか
やがて僕の鼻は、不思議な匂いを感じ取る。








これは・・・・

ラベンダーのかほり?







いや
それにしては酸っぱいような、どこか懐かしいような
言うなれば、嫌な匂いだ。

やがて暗闇に慣れた僕の眼に、暴力的ともいえる明かりが飛び込んできた。
僕は目を霞めながら、灯りの正体を見極めようと試みる。
暗闇を切り裂くように照らされたダウンライトのもとに、大きな人影が立っていた。

あれは、もしや・・・・








naoya.(ドット)!!!
※naoya.(ドット)に関してお知りになりたい方は、コチラから気長に読んでみてください。
 いや、無理にとは言いませんが。

「アニキ、待ってたッス!

 謝肉祭と書いて、カーニバルと読むッス!

 今宵(こよい)

 アニキの筋肉と自分の筋肉が

 まぐわい一つの星になるッス。





 踊るッス。

 永遠に終わらない夜を

 踊るッス。





 さぁ




 筋肉のカーニバルが始まるッス!





 ジュリ穴



 TOKYO!!!






突如として砲火の如く鳴り響くユーロビート 溢れるように光り輝くスポットライト
己が肉体を曝(さら)け出すように お立ち台に群がるワンレン・ボディコンの群衆
光の圧力にようやく慣れてきた 、僕の眼に飛び込んできたものは
汗を撒き散らし、狂ったように四肢をくねらせ踊りに興じる人々の姿だった。

KOJI村武士

角田さん

サンバマツケン

タイソン芸










てかさ、






みんな、






男なんですけど。









先ほど僕が嗅ぎ取った匂いは、彼らの汗の匂いだった。
咽返(むせかえ)るほど濃密な脂肪酸の匂いとユーロビート。
ミラーボールの光に照らされた躍動する湿った筋肉。
そして飲み干されるプロテイン。
naoya.(ドット)はひときわ高いお立ち台の上で、真っ赤なボディコンを身にまとい・・・

てか

先ほどから股間のハンマーが丸見えなんですが。

「さぁ、アニキも踊るッス!

 全てを忘れて、踊り狂うッス!

 ハッスル!マッスル!ナイトッス!!!」






気の遠くなるほど深い穴倉の中では

こんな筋肉の宴(うたげ)が

夜毎(よごと)催されていたのだった。

■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
参加:
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは2008年9月7日(日)23:59まで
 1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。

チャンプ:
 お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
 チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
  1.お題を出す
  2.言いたい放題な審査をする
  3.次のチャンプを決める
 何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。

企画終了条件:
 みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。

参加条件
 特になし!
 ※ 以下あれば尚可!!
 ブログをもっている。あるいはこれから作成する。
 トラックバック機能が使える。

 ※誰でも参加出来るようにこのテンプレを記事の最後にコピペして下さい。

 企画元     毎日が送りバント http://earll73.exblog.jp/
 開催事務局  ボケトラの穴     http://trana88.exblog.jp/
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# by momobungo | 2008-09-07 15:50
トラボケ 2008夏 レベル6 お題発表
お題
薄暗い夜道を歩いていると、見知らぬ人物が前方に立ちふさがった。
その人物はコートをはだけ、何らかのブツを露出して、何らかの行為を行いはじめた。
さて、どう反応したものだろうか?


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日が落ちても、空気は昼間の熱を保っている。
風でもあれば少しは涼しくなるだろうに。夜風の吹く気配は皆目ない。

駅からの帰り道はいつも足が速くなる。
街灯もほとんどついていないし。物騒よね。
帰り道を知っている知人は口々に言う。気をつけてねと。
気をつけたからと言って、どうにかなるものでもないのに。

カツ、カツ、カツ・・・・

足音が夜道に響く。規則的に響く音と闇が、恐怖心を煽る。

カツ、カツ、カツ・・・・

気がつけば、小走りに駆けている自分に気づく。
遠くに街灯がポツリと一つ灯っていて、ホッと胸をなでおろす。
あそこまで行けば一安心。思わず足を速める。






刹那、

人の気配を感じ取った。
全身の筋肉が危険信号を感じ取り、その場に立ちすくむ。
街灯の下に、人影が立っているのが目に入ったのだ。
あたかもスポットライトのように浮かび上がるその人影。
ひときわ大きな人影は、蒸し暑いこの時期にも関わらず、コートを羽織っていた。
心臓の鼓動が速くなる。

誰? だれなの?

その人影はゆっくりとコートの前を開いた。




その人影は、コートの下で








陸上競技のハンマーを握っていた。








「あ、あなたは・・・・











北京オリンピックで期待されながらも5位に終わった・・・
KOJI村武士(むらふし)!







KOJI村武士は、コートの下のハンマーを握り締めたまま口を開いた。








「一緒に夜のオリンピックの金メダルを目指さないか?
naoya.(ドット)。」


naoya.(ドット)はKOJIのハンマーに目を奪われつつ、震える声で問いかけた。

「KOJIのアニキ!北京に行っていたんじゃないッスか?」
「お前の夜の三角絞めが忘れられなくってな。やはり俺が金メダルを取るためにはnaoya.(ドット)、お前の、柔道を応用したボディマッサージが必要なんだ。いや、お前のが必要なんだ。俺と一緒にロンドンを目指してくれ。」

KOJIはコートの下でハンマーを弄びながら、そう言った。

「KOJIのアニキ・・・無理ッス・・・。」

naoya.(ドット)は消え入りそうな声で言った。

「何?」

「アニキ・・・ダメっす・・・自分は・・・。」

naoya.(ドット)の瞳が、街灯の明かりを照らし揺れている。

「どうしてだ?昔はあんなにハッスル!したじゃないか。なぜダメなんだ?」

KOJIがnaoya.(ドット)のごつい肩に手をかける。手が触れた瞬間、その下で筋肉がピクっと微かに震えたのを、アスリートの掌は感じ取っていた。

「さては、naoya.(ドット)。俺のほかに好きなヤツができたな!」

「そ、そんな・・・。」

「誰だ!それは・・・」












「タイソンっす・・・。」

「えっ?」




タイソン・ゲイっす。
タイソンのアニキ、予選落ちして可哀そうだったッス。
だから自分、そんな姿に恋してしまったッス。」

naoya.(ドット)の瞳は、恋する乙女のそれであった。

「ちょ・・・ちょっと待て。naoya.(ドット)・・・。」

KOJI村武士はそれまでコートの下でハンマーを握っていた手で、naoya.(ドット)の手を掴もうとした。naoya.(ドット)はその手を掴むと関節を逆に決めたまま、KOJIの体を崩して寝技に持ち込む。横四方固めから上四方固め。密着する肌と肌が、言葉以上に相手の感情を伝える。体温とともに、体の奥に封印されていた欲望が溢れ出す。






「あ・・・アニキぃぃぃ!!!


「な・・・naoya.(ドット)ォォォ!!!






街灯の下で、

二匹の獣となった二つの影は、

朝が来るまで寝技をし続けた。




その傍らには、

街灯の光を浴び鈍い光を反射するハンマーが、

忘れられたように置かれていた。




■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
【ルール】
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 開催事務局  ボケトラの穴     http://trana88.exblog.jp/
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北京オリンピック陸上ハンマー投げを見て、思わず書いてしまいました。
なんだろう、この罪悪感。
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# by momobungo | 2008-08-17 22:56

眠れぬ夜

妙に質感の伴う濃密な大気が、体に纏わりつく。
日中に蓄えられた熱が、部屋のどこからか染み出してきて体を炙るようだ。
いつからこの国は熱帯に属してしまったのだろう。
何度目かの寝返りを打ちつつ、年々熱を帯びつつあるこの星の行く末を憂う。






お気に入りの香水を身にまとって、眠りにつくの。





女優のセリフがリップサービスだったとしても、初めてその言葉を耳にした時から、私はその言葉の虜になった。だから今夜も私は香水だけをつけて、ベッドに横たわる。

隣に眠る誰かの姿を思い描きながら。





月光が眩しい夜だった。

ほのかに青い光が部屋に差し込み、誰かの姿を浮かび上がらせる。

だれ?だれなの?

私はシーツを胸に抱きしめ、その影に向かって問いかける。







その時、月光に浮かび上がった白い影は・・・・



















速水○こみち













木村○くや












小栗○ゅん













ダ○ビッシュゆう













ケイン○すぎ












室伏○うじ














その時、何処からか声が聞こえてきた。









「さあ、ここから 好きなのを選びなさい」






















「選べないッス!!!



自分、


選べないッス!!!」


みんな、素敵ッス!熱いッス!

自分、願いがかなうなら、

ああ、かなうなら、、、、





みんなとハッスルしたいッス!!!




夜の砲丸投げが





したいッスぅぅぅ!!!










こうして、naoya.(どっと)の眠れぬ夜は

今夜も続くのであった。


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【ルール】
参加:
 お題の記事に対してトラバしてボケて下さい。
 締切りは1つのお題に対し30トラバつく、もしくは次の金曜日8/12(火)夜中まで
 1つのお題に対しては1人1トラバ(1ネタ)とします。
 お題が変われば何度でも参加OKです。

チャンプ:
 お題を出した人が独断で審査しチャンプ(大賞)を決めます。
 チャンプになったら王様です。以下の特典と栄誉が行使できます。
  1.お題を出す
  2.言いたい放題な審査をする
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 何か困ったことがありましたら開催事務局までどうぞ。

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 みんなが飽きるまで、もしくは開催事務局が終了宣言を告知した時です。

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トラボケ 2008夏 レベル5 お題発表♪
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# by momobungo | 2008-08-12 20:22

木蓮(もくれん)の涙

どうなってんだ

こんなこと、前代未聞だ






記者たちが携帯に話しかける声が悲鳴に変わる。世界中から応援に駆け付けた観客の、様々な言語で語られるざわめきが、うねりのようにスタジアムを包みこみ大地を震動させる。地球上で何億人の人類が、今この情景を目にしていることだろう。今この惑星は、かつて経験したことのない戸惑いに包まれている。





それは北京オリンピック最終日、男子マラソンのゴール地点で起こった。





トップでゴールした日本人選手が、そのままスピードを緩めることなくスタジアムを飛び出していったのだ。彼にタオルをかけようとした大会関係者は、そのスピードに追い付くことができず転倒した。勝者の証である月桂樹の冠を選手にかぶせる役目を言い渡されていたアシスタントの女性は、行き場をなくした冠を手に所在なく立ち尽くしている。




と、とにかく、彼を追いかけろ。




テレビ局上層部からの怒声は、ハンズフリーで聞こえてきた。
役目御免だったはずの中継車が、タイヤを軋ませ彼の後を追った。

しかし道路の封鎖はすでに解かれている。トップスピードのまま走り抜ける彼を追いかけることは不可能だった。




走れ。死んでも奴を見失うな。





スピーカーから聞こえてくるその声は、すでに枯れている。記者たちは車を飛び降り、あるものはカメラを抱きかかえ、あるものはマイクを持って走り出す。無論オリンピック始まって以来の珍事に、各国の記者も同様に彼の後を追う。彼の後ろに、息も絶え絶えの記者たちが、野次馬たちが、あたかも芋蔓のように連なり、北京の街を駆け抜ける。




ヤツの、奴の・・・声を・・・




心拍が鼓膜を圧迫し、音が聞き取れない。やがて一人ひとり脱落していく。中にはカメラやマイクを捨てて走っている記者もいた。それでも、誰も彼に追い付くことができない。

俺にまかせろ。

カメラマンを後ろに乗せたオートバイが、息も絶え絶えになった記者たちの群れをかき分け、彼に迫る。ようやく彼の画像を捉える事が出来た。フルマラソンを往復しても尚、風を押しのけて走る彼の横顔が全世界のテレビに映る。マイクが彼の呼吸音を、声を捉えた。テレビの前で、数億の人々が固唾をのんで彼の言葉を待った。









アニキィィィっ!!!!

ドコにいるんッスかぁぁぁ!!!!

自分、
さびしいッス!!!






自分、

アニキの

ハダカの

上四方固めが





忘れられないッスぅぅぅ!!!








napya.(ドット)は

涙と鼻水を風に靡かせ

大陸の砂塵に煙る太陽に向かい

叫び、走り続けていった。



トラバでボケましょう 2008夏 レベル4 お題発表
■□■□■□■□■□【トラバでボケましょうテンプレ】■□■□■□■□■□
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久々に書いてしまいましたnaoya.(どっと)。
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# by momobungo | 2008-08-01 19:21